国際問題研究の論文が公刊になり、オンライン版も掲載されました。
日本国際問題研究所(JIIA) 月刊誌 国際問題 2016年12月号
焦点:「深刻化する格差問題」
米国、日本、中国、EUそれぞれの格差問題を取り上げる
田中はこの中で「EUの格差」を担当しました。
格差問題については、EU先進国の中では、英国がとくにひどい印象である。失業手当は東欧並みの水準に切り下げられていて、「これで先進国か?」と首をひねりたくなるほど。キャメロン前首相とオズボーン前財務相が「戦後最大」といわれる財政カットを断行したことも大きく影響している。地域の所得格差も大きい。21世紀になるとEUは新自由主義の単一市場になってしまい、新規加盟した東欧の低賃金を利用して、本国の賃金も切り下げようとしたのであろうのであろうが、そのつけが今来ているのかもしれない。
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